教職員のための問題解決・連携協働
トレーニング

レポート

研修申し込みリンク: https://www.surveys.online/jfe/form/SV_3NJoTZIJVLP8gD4

背景・現状認識

現在の教育現場では、新たな学習指導要領に沿って、「主体的・対話的で深い学び」の実現が求められています。では、このような「主体的・対話的で深い学び」を、具体的にどのように実現すればよいのでしょうか。ある調査によると、日本の教員の方々は、他のOECD諸国と比較して、授業内で「批判的に考える必要がある課題を与える」ことや、「複雑な課題を解く際に、その手順を各自で選択するよう児童を指示する」といった「主体的・対話的で深い学び」につながる授業手法の実践に課題を抱えていることが示唆されています。

私たちマッキンゼーは、このような手法を授業の中で実際に活用・応用するためには、まず教員の皆様ご自身の問題解決能力を強化していただくこと、さらにその能力を適切に子供たちに伝え、成長を促すスキルを高めていただくことが重要であると考えています。

オンデマンド研修コンテンツの紹介

このような背景から、公立の小・中学校教員の皆様の問題解決スキルや連携・協働スキルの向上を支援することを目的として、このオンデマンド研修を開発し、提供しております。

  • この研修は、教員の皆様が普段の業務で活用可能な問題解決能力および連携・協働能力に焦点を当て、以下の8つのスキルを学べる内容となっています。
  • 「問題解決の能力」では、自身で課題を特定、構造化し、それら課題に対して仮説・検証をしていく一連のステップを学びます。
  • 「他者と協働する能力」「助言を与え成長を促す能力」では、他者に対していかに効果的に自分の考えを伝え、それをもとに議論・合意に導くか、他者の個性・可能性をいかに伸ばして成長させるか、といったスキルを学ぶことができます。

所要時間は全体で約2時間半、各セクションの所要時間は約15~30分の構成となっており、どのセクションからでも受講可能です。

この研修で扱うスキルは、児童生徒向けの日々の授業設計にはもちろんのこと、教員の皆様ご自身の業務効率の向上や、より有意義な学校運営にも役立つと考えています。

オンデマンド研修とはいえ、単に動画を視聴するだけの形式ではありません。内容の理解を深め、教育現場で実践いただけるよう、以下のような工夫を行っています。

  • 実際に教育現場で起こり得る課題を題材とし、ストーリー形式でスキルを学習できる構成
  • 演習や動画による解説も交えた構成により、楽しみながらインタラクティブに受講できる内容
  • セクションごとに分けて受講することができ、1セクションの所要時間は約15~30分。放課後などの隙間時間にも手軽に取り組めるプログラム

このオンデマンド研修は、数多くの指導主事や教員、アカデミアの皆様のご協力のもと、改良を重ねたものであり、自信をもってお届けできるものとなっております。

ご自身のペースで進めていただくことができ、演習やクイズなどにも挑戦しながら、楽しんで取り組める内容となっています。ぜひ、実際の教育現場での活用シーンを想像しながらご受講ください。

過去受講者の声

マッキンゼーは、このオンデマンド研修に先立ち、2021年から対面やオンラインで、公立の小・中学校教員に向けた問題解決スキルおよび連携・協働スキル向上のための研修を実施してまいりました。

横浜市、名古屋市、堺市といった政令指定都市の自治体を中心に展開し、のべ約700名の教員および指導主事の方々にご参加いただいております。また、研修後のアンケートで約9割の方に「研修に満足した」とご回答いただくなど、高い評価を得ています。以下に、実際にいただいたご感想の一部を紹介します。

  • 私たち教員にない新しい視点での業務改善提案が得られた (小学校教員)
  • 新しい考え方が学べた。今後の校務改善や学級経営に生かせると感じた (中学校教員)
  • 講義と演習がセットになっており、得た知識をすぐに試すことができた (指導主事)

「令和の日本型学校教育」の実現を目指して

現在、教育現場では、急激に変化・多様化する時代のニーズに合わせて、従来の日本型学校教育の見直しが進められています。その趣旨は、一人ひとりの児童生徒が自身の良さや可能性を認識するとともに、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となれるように支援する教育を実現することにあります。この「令和の日本型学校教育」を構成する「個別最適な学び」と「協働的な学び」を分解して解釈すると、教員の皆様には主に以下のような能力が求められているのではないか、とマッキンゼーは考えています。

  • 各児童生徒に応じた最適な課題・目標を設定し、掲示する能力
  • 複雑な問題に対して解決の手順を提示し、個々人の思考力、判断力、表現力などを伸長させる能力
  • 個々人の成長やつまずきなどに合わせて適切にフィードバックを行い、主体的に学習を調整することを促す能力
  • 一人ひとりの長所や可能性に焦点を当て、ポジティブにフィードバックをし合いながら互いに成長し、学びを実現していく能力
  • 各関係者と適切なコミュニケーションを図り、一丸となってよりよい学びを目指していく能力

この研修を通じてマッキンゼーの知見をご提供することで、教員の皆様がこれらのスキルを向上させる際の一助となれば幸いです。「令和の日本型学校教育」の実現に向けて、これからも皆様と共に教育現場の変革を目指していきたいと考えております。


研修のお申し込みはこちら: https://www.surveys.online/jfe/form/SV_3NJoTZIJVLP8gD4